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出版:ナラ枯れ被害を防ぐ里山管理
黒田慶子編著

林業改良普及双書No.204 

全国林業改良普及協会 2023年3月1日発行

ナラ枯れは放置・高齢化した里山で発生する伝染病です。1990年代以降に急速に被害が増え続けています。2008年に出版した「No.157 ナラ枯れと里山の健康」の後の研究成果から、新たな知見に基づいた対応方法を解説しました。ナラ枯れは薬剤や枯死木伐採では被害が減らないため、これからは里山管理の再開に主眼を置いた行動が必要になっています。実践事例を交えて紹介し、効果のないこと実施しても無駄なことをあげています。

森林の管理においては「健康に維持する」という観点が重要

人の手で「森林を守る」ことは現実的ではありません。森林とどのように付き合えば、私たちは良い環境の中で暮らせるのか、再度考えてみる必要があります。

目次

第1部    広葉樹二次林の現状とナラ枯れ

1章    ナラ枯れとは

1.原因と被害の概要
2.2020年代のナラ枯れの課題を明確化する
3.これまでのナラ枯れ対策の問題点

2章    広葉樹林の現状と成り立ち

1.日本の森林の特徴
2.自然とは何か
3.里山の放置が森林荒廃につながった

3章    ナラ枯れは減らせるのか

1.管理目標を認識して作戦を決める 
2.従来の「防除」に頼らない被害の減らし方 
3.ナラ枯れに関する誤解と問題点
4.行政・公園管理者の取り組みと課題

第2部    里山管理再開の実際

4章    ナラ枯れの二次林を立て直す

1.地元の植生を把握する
2.資源を売って循環させるという考え方

5章    伐って売って再生という3ステップの実際

1.木材としての日本産広葉樹の価値を知る
2.伐採前に資源を把握して伐る前に売る
3.里山広葉樹林の再生

6章    木材だけではない森林資源の活用 

1.森林資源のカスケード利用で林地残材を減らす
2.身近な里山資源の販売
3.森の自然を収入にする・・・無形の資源利用

7章    木材資源化の手順 

1.伐採搬出から製材に補助金の助けを借りる
2.流通革新:里山における立木販売と伐採から製材の手順
3.立木カタログの作成と木材資源化の実例

正誤表

 

p.2
「はじめに」1行目
 誤:「ナラ・カシ類萎徴病」
 正:「ナラ・カシ類萎凋病」

 

p10
ページ内3か所
 誤:「萎徴病」
 正:「萎凋病」

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